男性のHPVワクチンについて
みなさま、こんにちは。ももぞの泌尿器科クリニックの桃園宏之です。季節はもうすっかりと過ごしやすい秋になり、食欲の秋、運動の秋など~の秋といえば皆様なにを思い浮かべるでしょうか。秋になるとインフルエンザが流行する冬に備え、ワクチン接種をご検討中の方、既に接種された方もいらっしゃることでしょう。インフルエンザのような定期接種ではございませんが、本日は男性のHPVワクチン接種について述べたいと思います(※女性の場合、小学校6年から高校1年相当の年齢で定期接種の対象となります)。遡ること私が医学生だった20年程前、海外では女性を対象にHPVワクチンの接種が進んでいることを知りました。「女性の子宮頸がんの原因となっているHPV感染をワクチンで予防することができる!」医学の進歩に感銘を受けたことが今でも強く印象に残っています。それと同時に、なぜ男性には接種しないのか?という疑問が生じました。HPVの感染自体は男女問わず起きるからです。それから時が流れ、海外では男性に対しても接種することが当たり前の時代となりました。男性がHPVワクチンを接種した場合、パートナーの女性を子宮頸がんから守るだけでなく、男性ご自身の中咽頭がん、肛門がん、陰茎がん、尖圭コンジローマを予防することもできます。日本でも一部のHPVワクチンが男性に対しても承認され、つい先日のニュースでは東京都等のいくつかの自治体で、男性も公費助成の対象となったことが報道されています。残念ながら、大阪市では男性へのHPVワクチン接種は公費助成の対象にはなっておりませんが、大阪市を含めた全国の各自治体で今後益々議論が加速していくことと期待しています。HPVワクチンについては、当サイト上にもさらに詳細説明を記載しておりますので、ご自身や大切なご家族の健康を考える機会として、ご一読いただければ幸いです。当クリニックでは男性を対象にしたHPVワクチン接種が可能ですので、ご希望があればクリニックまでお問い合わせください。