男性更年期障害について
[2025.04.04]
みなさん、こんにちは。ももぞの泌尿器科クリニックの院長、桃園宏之です。ついに桜が満開を迎えて、個人的にも大好きな春が到来です。本日は男性更年期障害についてのお話しです。先日、ダウンタウンの浜田雅功さんが体調不良による休養を発表され、詳細は公表されていないようですが男性更年期障害について専門医がネット記事にコメントを書いていたのを拝見しました。また、とんねるずの石橋貴明さんも食道がんを公表され、自分が物心ついた頃からずっと第一線を走ってこられ、たくさんの笑いやエンターテイメントを届けてくれた芸能人の方々が歳を重ね病気などでお休みをされることに、時代の流れを感じます。なんとかお2人とも元気になって頂きたいと思います。
さて、男性更年期障害についてですが、こちらは女性では一般的にも広く認知されている、いわゆる更年期障害の男性版です。女性は閉経を契機に、ホルモンバランスが一気に崩れて、閉経前後に多くの症状(更年期障害)が現れるのはみなさんご存知かと思われます。具体的には疲れやすくなったり、気分が塞ぎ込んだり、暑くないのに汗をかくようになったりと、様々な症状がございます。実は女性だけでなく、この更年期障害が男性にも同様にあるのです。しかも男性は10代後半をピークに、男性ホルモンは右肩下がりに低下することがわかっています。女性の更年期障害は閉経後におさまるのですが、男性の場合はずっと下がり続けるために、男性更年期障害はいつ起きてもおかしくなく、また男性更年期による生活の質低下を感じているならば、ホルモンを補充するしかないと言われています。さらに、男性ホルモン(テストステロン)は、単にやる気や攻撃性、性欲だけに影響するのではなく、実に多くの臓器にも働いています。例えば骨髄に作用し血を造る働きを促したり、筋肉に作用し筋力を維持したり、骨に作用し骨の丈夫さを保つなど、全身の臓器にポジティブに関与しています。なんとなく疲れやすい、やる気も起きず、性欲の低下も自覚している方は、男性更年期障害による可能性がございます。単に歳のせいと諦めずに、適切な診断と治療を受ければそれら症状の改善だけでなく、前述の全身臓器にポジティブな変化をもたらします。男性更年期障害の治療には前立腺肥大症や前立腺がんのモニターが必須のために、その治療の専門医は泌尿器科医になります。私自身、泌尿器科専門医かつテストステロン治療認定医であり、少しでも心当たりがある方は是非お気軽にご相談ください!