メニュー

超音波検査(エコー検査)

超音波検査はエコー検査とも呼ばれています。超音波(エコー)とは耳では聞こえない高い周波数の音で、これを体に照射して反射した波を解析することで画像にします。照射といっても被爆するわけでもなく、痛みなどの体に負担がなく、簡便かつリアルタイムで観察できる検査で、臨床では泌尿器科だけでなく数多くの臓器の検査に用いられています。

1.方法について

体の表面にプローブという接触子を当てます。プローブにはゼリーを塗布するので体について多少べたつくくらいで、痛みはございません。またゼリーで体が冷たくならないように温めたゼリーを用います。患者さんには腎臓を観察する際は、うつ伏せになって頂き、膀胱や前立腺などの下腹部を観察する際は仰向けでベッドに寝ていただきます。外来診察室で即時に行うので、予約等は不要です。検査時間は10分程度になります。

2.対象疾患について

腎臓エコーでは、腎腫瘍(腎がん)や腎結石がないかをエコーで確認します。また、結石が尿管に落ちた尿管結石を疑った際は、その結石によりおしっこの流れが滞っていないか(水腎症といいます)も確認します。サイズは小さい場合で無症状の間はあまり病的な意義はない腎のう胞という液体貯留も確認できます。肉眼的血尿を認めた際は、その原因検索にまず必ず行う検査です。

膀胱エコーは、頻尿や尿の勢いが弱い等の排尿障害を訴えた際に、残尿量を確認するために行います。男性ではその原因が前立腺肥大症、女性ならば過活動膀胱が原因であることが多いですが、これらの疾患を診断する際には必要な検査です。また肉眼的血尿の原因を調べるために、膀胱に尿を貯めていただき膀胱がんが存在しないかも確認します。

前立腺エコーは、前述の前立腺肥大症を疑った際に、そのおおよその前立腺容積を測定することができます。また前立腺炎を疑った際に、抗生剤投与にも関わらず解熱効果が乏しい際は、前立腺に膿瘍といった膿みの塊がないかもエコーで確認できます。それ以外には前立腺がんでもエコーで黒く描出されることもあり、その確定診断で前立腺生検を行う際にも必須の検査です。ただし、生検ではお腹からではなく肛門からエコーを挿入し痛みを伴うので、局所麻酔をかけて行うことがほとんどです。

陰嚢エコーでは精巣がん陰嚢水腫の診断で使用します。簡便な検査ですが、いずれもエコーで比較的特徴的な所見を示しますので有用です。小児の停留精巣では、陰嚢ではなく鼠径部に腫瘤を確認します。また泌尿器科疾患の中では比較的珍しい緊急疾患である精巣捻転症では、精巣に血流があるかどうかもエコーで確認できます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME